【小学校英語授業】「簡単な英語で」の違和感

学校教育

静岡市で小さな英語教室Blue Planet Academyをスタートして4年目。念願の学校教育現場に関わる機会を得ることができました。市の委嘱で小学校高学年の英語の授業の補助をさせていただきます。小学校英語の教育現場に関しては、ニュース等で耳にしたり、小学生の保護者として子どもの学校の様子をのぞいてみても、良い方向に変化していることは感じています。長男(小6)の経験では、英語の授業(成績のつかない”活動”を含む)で担任の先生に教えてもらうといった機会は今のところ、担任の先生の専門が英語だった3年生のときを除いては一度もなく、たいていは級外の先生に担当していただいています。学区の中学の先生が来てくださるというパターンもありました。ただ、近隣の学校に通うママたちに聞くと、担任の先生が教えてくれる(そして中身もまちまち)といった声も聞いていたり、実際私が担当することになった学校(複数校)でも、英語専門の先生、中学の先生、担任の先生等、教える体制はまちまちです。学校によって”差”を感じます。が、まぁ、自分の時代の田舎は、というと、中学でも専門外の先生がめちゃくちゃな英語を教えてくれていたので、そんな平成初期と比べると、かなりの進化ではありますが。(時代も進化しています。。。。)

さぁ、小学校英語は進化して万々歳なのか?? なんとなく批判の声の方が多いように感じる義務教育の英語ですが、実際はどうなのか。そんなレポをこの1年間はしていきたいと思っています(^^♪ 

先日、市の研修で、「なぜ小学校で英語を教えるようになったのか」というお話があり、その中のひとつとして、”英語教育の格差をなくす”というものがありました。お金を出して英語を習っている子だけが英語ができるようになり、そうでない子は英語ができないでは問題だ、ということです。ごもっともです。私たちの社会では、英語ができるように英語教室に通いますが、本当であれば、「全員」が義務教育を受けることで英語の基礎を得て、好きで「もっとやりたい!」子が英語教室に通うのが良いのです。うちの英語教室に体験にきた4年生の子の話です。学校で英語の時間ができて、周りのみんなが何をいっているのか、分かるようになりたいと思って体験レッスンに来てくれました。別の4年生です。うちの教室で英語をやるようになって、学校の英語が分かるようになり、学校の英語の時間が楽しくなった。・・・はじめは、そこまで何とも思いませんでしたが、要するに学校の英語に「置いてきぼり」になっている子が多く存在している可能性があります。(うちの少ないサンプルでは何とも言えませんが。)

さて、この英語授業の補助という職に応募をした際に、面接試験がありましたが、その際に「子どもたちでもわかる簡単な英語を使って」授業のようにプレゼンをするという機会がありました。この時の私の回答は、ジェスチャーと英単語を並べて繰り返す、しかも指定時間をはるかに満たないという散々なものでした。。。英語プレゼン後、弁明?の機会があり、どうしてそうなったのかを日本語で説明しました。まず、私の中でオーディエンスの対象が英語力ゼロの小学生であったため、”簡単な英語”=いくつかのターゲット単語をまずは、理解してもらい(←これが、うちの教室で採用しているサニーバニー式のやり方)その英語だけでも理解してもらったうえで話を広げたかった、といったようなことを言ったかと思います。

いざ、小学生の英語の教科書を手にし、市の研修を受け、また、学校の先生と軽く打ち合わせをさせていただき・・・・上のような、うちの生徒さんのことも加え、また、市の面接のことなども思い出して、いま私が感じる違和感はここです。「簡単な英語」の認識がズレていないか??もう少し、私たちが何か新しい言語(英語以外の、、、、例えばドイツ語とか、ロシア語とか、タガログ語とか、、分からないですがとにかくゼロレベルからはじめるもの)を始めるときをイメージするというのは、どうだろうか?と思います。英語が分からずに過ぎていってしまっているかもしれない核はここにあるような気がします。